・訪問看護サービスとは

・今後の課題 2025年問題

はじめに、

訪問看護とは病気や障害を持った方が住み慣れた地域やご家庭で、その人らしい療養生活が送れるように支援するサービスです。

地域の訪問看護ステーションから、看護師や理学療法士・作業療法士等がその方が生活する場所へ訪問し、医療的ケアを提供します。

訪問看護の目的は、自立への援助を促し、その方らしい療養生活を支援することです。

・利用できる人と相談できるところ

訪問看護を受けられる対象者は、主治医から訪問看護指示書を受けた、子どもから大人まで、訪問看護を必要とする人すべてです。

訪問看護を希望する場合は、受診している医療機関のほか、地域包括支援センターや訪問看護ステーション、介護保険・障害福祉窓口でも相談可能です。近隣の相談場所が分からないという人は、日本訪問看護財団でも相談に乗ってくれるので、1度連絡してみるとよいでしょう。

 

訪問看護を行うのは、看護師をはじめとする医療の専門家です。

具体的には、看護師、保健師、助産師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などがあげられます。利用者が必要とする療養ケアや診療補助の内容に従って、それぞれ適切な経験、知識、技術を持つ専門家が訪問することになります。

なお、いずれもかかりつけ医による「訪問看護指示書」にもとづき、医師や医療機関と連携しながら行われます。

訪問看護サービスの内容

訪問看護では、利用者の心身の状態に応じて、次のようなケアや診療補助が行われます。

【健康状態の観察】

血圧・体温、呼吸、脈拍のチェック

【治療促進のための看護】

・酸素供給装置や人工呼吸器などの管理

・医師の指示による医療処置や検査

(在宅酸素療法、吸引、点滴、カテーテル管理、胃ろうチューブの管理、中心静脈栄養法など)

・服薬指導

・床ずれの予防や処置

【療養上のお世話】

・食生活、衛生、排泄のケア

・療養環境の整備

・コミュニケーションのサポート

【在宅リハビリテーション看護】

・体位交換や関節運動の指導、トレーニング

・日常生活動作(食事、排泄、入浴、歩行など)の訓練

・福祉用具(ベッド、トイレ、補聴器、車椅子など)の利用相談

【認知症ケア】

・認知症介護の相談

・コミュニケーションのサポート

・事故防止のケア

【ご家族への支援・相談】

・介護負担についての相談

・健康管理や日常生活に関する相談

・精神的サポート

【ターミナルケア(終末期の看護)】

・がん末期や終末期における痛みのコントロール

・看取りについての相談やアドバイス

・本人や家族の精神的サポート

このように、訪問看護では、利用者が安心して療養生活を送れるよう支えることはもちろん、生活の自立や社会復帰のサポートも行っています。

また、本人だけでなく家族や介護者へのアドバイスも行うことができるので、家族や介護者にとっても心強い存在となります。

 

今後の課題

【時代の背景 2025年問題による影響】

 

【団塊の世代】(1947~1949年)全員が75歳以上になります。一方で若い世代の人口や出生率は減少を続け、少子高齢化社会のさらなる進行により、労働力の確保や社会保障の構築が難しくなります。結果として社会構造や社会保障体制などに大きな影響を与えると予想されていることが、2025年問題の要点です。

2025年問題には、労働人口の減少、社会保障費財源の不足や医療費負担増加、高齢者向け医療提供体制の必要性増加などの問題が挙げられます。

出典:厚生労働省「今後の高齢化の進展~2025年の超高齢社会像

 

看護師不足

2025年には看護師不足は6~27万人と推計されます。

やはり人材の確保がとても重要になります

現在、人材不足により採用が困難になっています

9月の有効求人倍率平均 1.34倍です。

 

採用が難しいとなると入職後、長く働いてもらう努力が必要です。

働いている社員が退職しないためにどうるればよいでしょうか

 

退職理由は、次の通りです。

 

待遇不満

人間関係

教育制度が整っていない

結婚、育児、介護制度

経営が不満

キャリアアップがない

などがあります。

 

利用者にサービスをするのは、社員です。

社員が会社に不満があるとよいサービスができません。

また、訪問看護サービスは利用者様と家族と関わりが担当看護師になるので、看護師の

退職により利用者様との契約も終了することも考えられます。

 

経営者の仕事は、社員が長く働ける環境作りです。

 

・待遇不満 会社としての評価基準、個人により評価が変わらないように公平であるもの

が必要です。インセンティブ制度も有効です。

 

・人間関係 社員それぞれ家庭環境が異なります。お互い様と働ける環境づくりをしていきましょう。

 

・教育制度を整える  訪問看護のスキルアップ動画などオンラインにて受講できるものもあります。

積極的に導入していくとよいでしょう。

 

その他、会社の事業拡大も考え、社員のスキルアップも考えていきましょう。

そのためには、現状だけでなく5年後の事業の未来像、社員未来像、そして組織の未来像

を考えます。訪問看護ステーションの店舗を増やすことにより、管理者としてステップアップにより

働きがいのある会社になります。

 

その中心となるのは、会社が何のために、誰にために(使命感、経営理念)です。

 

訪問看護を中心として、居宅介護支援所、デイサービスの会社がありました。

毎月、事業所ごとに売上、経費、利益の報告をしていました。

決算時にインセンティブとして賞与の支払いを行っていましたので、当時は、各事業所の賞与になるので経費の配分ついて責任者から細かい指摘があり、少しでも自分たちの賞与を増やすことばかり考えていました。

同じ会社なのに人間関係がギクシャクしていました。

当時は、社長の片腕の女性がいましたが、退職してしまいました。

その後 社長は「盛和塾」にはいり、故京セラ稲盛会長の追っかけまでされていました。

次第に社長の数字に対する姿勢、会社の経営は益々よくなり、経営理念を「全従業員の物心両面の幸福を追求すると

ともに、人類、社会の進歩発展に貢献すること」とし、社員とも共有され少しづつ会社のギクシャクもなくなり

社風もよくなりました。